双方はいずれも為替相場問題について一言二言語るだけで、この問題で双方が対立するのを故意に避けているように受け取れる。中米の今回の対話は相互補完とウィンウィンを目的としているため、双方の対立が比較的激しい人民元為替相場などの問題は過度に踏み込まないだろうとアナリストは分析する。
一方、欧州の債務危機が国際市場に波紋を広げている。ユーロなど欧系通貨は大幅に下落し、ドル高が加速している。ドルと連動している人民元の実際の為替相場も大幅に切り上がった。世界経済の回復にはまだ多くの不確定要素が存在するなか、人民元を含む主要通貨価値の安定維持はグローバル経済が危機から抜け出す一助となる。
同時に中国は政策負担と経済情勢の不確定性が高まる情況に直面しており、人民元為替相場の弾力性が回復されれば、バスケット通貨を再び参考にするか、次々と政策を打ち出して市場に波動を起こすしかない。こういったことも双方が人民元為替相場に慎重な態度を示す理由のひとつになっている。
「人民網日本語版」2010年5月26日