これまで中米両国間の60以上に上る交渉メカニズムの中で、中国の胡錦涛国家主席と米国のブッシュ大統領とが発足させた「戦略対話」と「戦略経済対話」が2国間交流における重要な2つのメカニズムだった。2005年8月から2008年12月までに中米両国は6回の戦略対話、2006年12月から2008年12月までの間、中米両国は5回の戦略経済対話を実施した。
オバマ大統領の大統領就任後、中米両国は今後も両国のトップレベル対話メカニズムを継続させる必要があるとの認識で一致した。また両国は国際的な事務において緊密に連携し、多くの経済貿易交流を行っており、両国間により高次元でより緊密な交流メカニズムを構築することが求められていた。客観的にみれば、こうした情況がブッシュ時代のメカニズムを一層グレードアップした対話のプラットフォームとしてのオバマ時代の中米戦略・経済対話の構築を推し進めたといえる。「中米戦略・経済対話」という対話メカニズムはこれまでの中米戦略対話と中米戦略経済対話を統合し、両国の協力を新たなレベルに引き上げるものである。
かつての戦略経済対話は両国の元首の特別代表1人によって、中国側は国務院の王岐山副総理、米国側は当時のポールセン財務長官が主催する形で進められてきた。新しい中米戦略・経済対話メカニズムでは、両国家元首は2人の特別代表を任命し、それぞれに戦略対話と経済対話とを主催させる。戦略対話と経済対話とを同じように非常に重視する姿勢がうかがえる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年5月25日