「ユーロ債権見直し」報道は事実無根 中国政府

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発信時間: 2010-05-28 17:01:45 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

国家外匯管理局の報道官は27日、海外での「中国の外匯管理局は保有するユーロ債権を見直している」との報道について、事実無根であり、ユーロ圏が困難を克服することを信ずると述べた。この発言がユーロの運命を変え、同日の市場ではユーロは低迷傾向から一転し、全面的に反転上昇した。「国際金融報」が伝えた。

英紙「ファイナンシャル・タイムズ」は現地時間の26日、中国は保有するユーロ圏の債権の見直しを検討している。ギリシャとポルトガルを含む各国の財政赤字の継続的拡大に中国の懸念が拡大しているためだ、と報じた。この報道を受けて市場にはリスク回避ムードが広がり、ユーロの対米ドルレートは4年ぶりの最低を記録した。こうした動きに対し、同局の責任者は27日、この報道は全くの事実無根だと発言した。

実際、第1四半期(1-3月)にユーロの対米ドルレートの下げ幅は6%に達し、これにより中国が保有するユーロ建て資産が損失を被ったことは当然の成り行きだった。中国人民銀行(中央銀行)が発表した同期の外貨準備新規増加額は479億ドル、外匯管理局が発表した同期の外貨資産新規増加額は959億ドルで、両者の開きは約500億ドルに上った。

英スタンダードチャータード銀行の報告によると、同行のモデルで計算すると、現在ユーロは中国の外貨資産の25%を占めるとみられるが、レートの変動だけで350億ドルの損失を被った可能性があるという。

現在、中国の外貨準備は2兆4千億ドルで、うち大部分を米ドル資産が占め、米国債だけで約9千億ドルに上る。あるアナリストは「外貨資産の安全性を考慮すれば、資産の多様化が必然的な選択になる。マイナス1%からプラス2%くらいの損失・利益の変動は普通のことであり、中国の過去数年間の外貨準備投資の収益は上々だ」と話す。またここ数年来、中国がユーロ資産の割合を徐々に高めていることについては、「中国がユーロ建ての有価証券を買い増せば、ユーロに対して一定の支援作用を与えることになる」と指摘する。

「人民網日本語版」2010年5月28日

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