中国国家外国為替管理局は7月5日、2010年第1四半期(1-3月)の国際収支バランスシート(改定値)を公表した。統計によると、1-3月の国際収支は経常収支と資本・金融収支がともに黒字となる「双子の黒字」を引き続き達成した。国際金融報が伝えた。
改定後の国際収支バランスシートによると、経常収支の黒字は前年同期比32%減の536億ドルとなった。
税関が公表した対外貿易に関する統計データによると、今年3月は輸入額が輸出額を上回って6年ぶりの赤字に転じた。同月の赤字は72億4千ドル。税関総署は赤字に転じた要因として(1)旺盛な内需によって石油など原材料の輸入量と価格が急速に上昇したこと(2)国内消費構造の改善が進み自動車関連製品の輸入が激増したこと―の2つを挙げている。
1-3月は経常収支のほか、資本・金融収支も黒字となった。改定後の国際収支バランスシートによると、2010年1-3月の資本・金融収支の黒字は642億ドル。うち直接投資の純流入額は155億ドル、証券投資の純流入額は22億ドル、その他の投資の純流入額は454億ドルだった。外国為替管理局が先日発表した1-3月の外債に関する基本データによると、中国の短期外債の割合は4四半期連続で上昇している。これらデータがホットマネーの流入を加速するのではないかと懸念を招いている。
外国為替管理局は今年2月から、外貨流入量の多い13の省・市でホットマネー流入の取り締まりに向けた特別調査を行った。調査によると、中国の国際資金フローおよび外貨収支はおおむね合法的に行われており、ホットマネーの組織的で大規模な流入は確認されていないという。
「人民網日本語版」2010年7月7日