北京に住む周元さんは普段ファーストフードを食べない。でもこの週末はマクドナルドのデリバリーを頼んだ。周さんは「あんなに耐えられないほど暑くなければ、近所の飲食店まで出かけて行って食事したはず」と話す。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
北京ではここ数日、高い気温が続いている。市民、特に若者たちは出前を頼んだり、通販で物を買ったりして、家にいながらにしてさまざまな経済活動を展開する「おうち経済」が熱を帯びてきている。商品が家まで届きさえすれば、エアコンが利いた涼しい家にこもり、外の暑さを避けて暮らすことが可能だ。
北京では5日午後4時の平均気温が40.3度に達し、約50年ぶりに7月上旬の最高気温を更新した。また国内の少なくとも16の都市で気温が35度を超えたという。
周辺に3つの大学があるデリバリー専門の飲食店「筋斗雲」のマネージャーは次のように話す。ここ2日ほどは注文の電話が鳴りやまず、配達の人手が足りなくて困っている。大学生は休みで学校を離れているが、注文数は一日あたり平均40件から50件ほど増えている。
酷暑で商売繁盛なのは飲食店の出前だけではない。インターネットショッピングの発展にともない、日用品も通販で買えるようになり、強い日差しの中を出かけていかなくてもよくなった。
中国最大のネットショッピングプラットフォーム淘宝網の広報部門の顔喬経理(マネージャー)によると、最近は酷暑で暑さを解消する製品、たとえばエアコンや扇風機などの家電製品の売上が急激に上昇している。夏服の売上も好調だ。
顔経理によると、酷暑のおかげで、商品を家まで送ってくれるという、実店舗にはない通販の優位点が際だってきたのだという。