中国新聞出版総署が27日発表した報告書によると、中国2009年の新聞・出版業の産出額は1兆元(約12兆8千億円)を超え、付加価値額は3000億元(約3兆8千億円)を上回った。新聞・出版業が文化産業ひいては国民経済において重要な位置を占めるようになっている。
同報告書によると、2009年の新聞・出版業の産出額は1兆668億9千万元(約13兆7千億円)に達し、付加価値額はGDPの0.9%に当たる3099億7千万元(約4兆円)となった。各種出版物の出版、印刷、発行および関連業務の付加価値額は1660億元(約2兆1千億円)となり、文化産業のうち核心部分に位置づけられる業界グループの付加価値額に占める割合は60%以上に達している。これらデータについて、新聞出版総署産業発展司の範衛平・司長は、中国新聞・出版業がかなりの規模に成長していることを示している、との認識を示した。
一方で、中国の新聞・出版業は、商品構成や産業構造が不合理といった問題も抱えている。報告書によると、全業界のうち書籍、新聞、定期刊行物、CD・DVD、電子出版物、デジタル出版物などの産出額が占める割合は19.7%、付加価値額は25.3%、営業収入は19.9%。一方、営業収入のうち、著作権関連の貿易やサービス、コンテンツの企画・制作・提供などの業務収入が占める割合は0.1%に満たず、近代的なコンテンツ産業としての新聞・出版業の本質的特徴が十分かつ明確には現れていない。このほか、中西部地域では成長の基盤が弱く、対外貿易の構造もさらなる改善が求められている。
「人民網日本語版」2010年7月27日