中国の貿易黒字は合理的な範囲内

中国の貿易黒字は合理的な範囲内。

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発信時間: 2010-07-30 17:33:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

--商務部総合司の劉海泉司長に聞く

▽中国の貿易黒字は合理的な範囲内

中国に「黒字国としての責任」を問う西側の論調に対し、商務部総合司の劉海泉司長は「中国はこれまで貿易黒字を追い求めたことはない。過剰な黒字は中国経済の長期発展にメリットがない」との考えを示した。

劉氏は過去のデータから、中国の貿易黒字は1994年に始まったばかりで、その規模も国内総生産(GDP)に占める割合は3%以下と大きくはないと指摘。2005年になってようやく黒字の伸びが加速し、08年にGDPの6.9%の2981億ドルに達したが、それでも中国の貿易黒字はドイツや日本などの貿易大国ほどはない。ドイツは1952年以降58年間貿易黒字が続いており、GDPに占める割合は最高8%に達したこともあった。日本は1981年以降29年間貿易黒字が続いている。米国は第2次世界大戦後に20年連続で貿易黒字が続いた。資源に恵まれた一部の湾岸諸国も長期的に巨額の黒字を維持している。

世界金融危機爆発後、中国の貿易黒字は持続的に減少し、貿易バランスがいっそう改善された。09年の中国の貿易黒字は前年より1020億ドル(34%)減少し、今年上半期もさらに前年同期比42.5%減と、GDPに占める黒字は2.2%にまで下がったが、合理的な範囲内といえる。

▽黒字を生み出しているのは外資系企業

「単純な黒字データから、その利益の実際の流動を正確に読み取ることはできない。投資状況と結びつけて分析すると、実際に中国の貿易黒字を生み出し、その恩恵を授かっているのは主に外商投資企業だとわかる」と劉氏は指摘する。

現在、外商投資企業の輸出は中国の輸出の過半数を占め、09年の外資系企業の輸出額は全体の55.9%にのぼり、そこから生み出された黒字は全体の3分の2近くを占める。外商投資企業は「中国での加工」を通じて高い収益を上げている。彼らは日本や韓国などの周辺諸国から部品を輸入し、中国で完成品や半製品に加工した後、欧米諸国に輸出し、設計や開発、卸売、小売などのルートで高い利益を得ているが、中国にはわずかな加工費しか残らない。

劉氏は「バービー人形」を例に挙げ、中国で生産されるバービー人形の米国市場での小売価格は10ドルだが、中国企業に支払われる加工費はわずか0.35ドル、その他のコストを差し引いた後の8ドル近い利益を米国の会社が丸儲けしていると説明する。

長年、外商投資企業は中国に投資して工場を建て、中国の労働力や資源、政策、市場など各方面のメリットを利用し、自身の国際競争力やグローバル市場での地位を高め、その国の産業のアップグレードを図ってきた。世界トップ企業500社のうち、470社が中国に進出しており、中国は徐々にグローバル企業の地域本部や利益を伸ばす重要な拠点となりつつある。中米商工会議所が発表した「2009年在中米国企業白書」によると、世界金融危機の衝撃が強かった08年でさえも、74%の在中米国企業は利益をあげ、81%の企業は今後5年の業務に楽観的な見通しを立てている。

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