▽輸入拡大には西側の規制緩和が必要
中国と西側諸国の経済の相互補完性は高く、双方は本来自由貿易を通じて製品を互換し、互いのニーズを満たすことができるのだが、実際には一部の西側諸国が貿易の自由化の理念に反し、中国に厳格かつ差別的な輸出規制を敷いており、人為的な貿易の不均衡をもたらしている。
例えば、米国は07年に中国だけに対し輸出規制商品を数十種類増やし、スーパーコンピュータや民間航空宇宙技術、コンピュータ数値制御装置など中国が必要なものを調達できないようにした。
中国と一部の西側諸国との貿易の不均衡は西側諸国が自らの角度から貿易赤字の問題解決に主体的に取り組もうとしないところにその根源がある。「彼らが実際に中国が必要な先進商品の輸出規制を緩和すれば、根本からその輸出拡大の目的が達せられ、双方の貿易バランスは有効に改善される」と劉氏は指摘する。
金融危機への対応において、中国は輸出の安定、輸出構造の最適化、輸出拡大、貿易バランスの促進に積極的に努めてきた。09年以降、中国は貿易投資促進団を組織し、輸入貿易の便宜をさらに図ろうと、広州中国輸出商品交易会など国内の重要な見本市で輸入促進活動を行ってきた。中国は昨年、日本、オーストラリア、韓国、アセアン、ブラジル、南アフリアなどにとって最大の輸出市場、米国、欧州連合(EU)、インドにとっては第三の輸出市場となった。これらの国や地域の対中輸出の割合は年々上昇している。
「世界経済回復のカギとなる時期に、中国は責任ある大国として輸入拡大と輸出安定を継続し、世界の経済・貿易の安定・回復に積極的に貢献していく方針だ」と劉氏は語った。
「人民網日本語版」2010年7月30日