円高により中国企業の日本技術の獲得コストが上昇
円が上がり続けるにつれて、中国の輸出製品が安くなり、中国に海外市場拡張のチャンスがもたらされるのではないかとの見方が強まっている。東莞市雷洋電子科技有限会社の杜元源社長は、この見方は間違っているとし、「中国も日本も輸出大国だが、輸出構造が異なる。日本はハイエンド製品が中心だが、中国はミドルレンジ製品とローエンド製品が中心で、市場の交わりは少ない。円高は中国の製品輸出に何のチャンスももたらさない」と話す。
劉継森氏は、円高により中国企業の日本技術の獲得コストが上昇するのではないかと懸念している。29日に閉幕した第3回中日ハイレベル経済対話で、中日両国は循環型経済とグリーン経済を次の経済・貿易協力の新分野に位置づけ、ハイエンド製造、省エネ・環境保護、情報通信、物流・流通、食品安全が新たな焦点となった。
「中国は経済モデルの転換・レベルアップの時期にあり、日本の省エネ・環境保護、新エネルギーなどの分野の技術を必要としている。近ごろの円高により、中国が日本の先進技術や設備を取り入れるコストが上がる可能性があり、中国はこの点を考慮しなければならない」と、劉継森氏は述べる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年9月2日