中国は現在、外貨準備運用の多元化戦略実現に向け努力している。最近は日本と韓国の国債への投資拡大を持続し、ある程度欧米偏重から抜け出し、準備通貨が値下がるリスクを分散した。しかし、本来正常であるはずの市場行為がなぜか国債発行国の警戒を招いている。日本の野田佳彦財相は9日、日本政府は中国の日本国債の購入拡大を密に注意していると語った。「経済参考報」が伝えた。
▽国債発行国、中国の国債購入拡大を重視
日韓政府が発表した最新データによると、7月の中国の日本国債の買越額は5830億円で、7カ月連続で日本国債を購入した。一方、韓国国債の保有高は今年上半期に倍増した後、7月と8月にはまた3600億ウォンと1473億ウォンの韓国国債を買い入れ、韓国の第3の債権国となった。
本来、正常な分散化投資行為であるはずの中国の国債購入に対し、国債発行国は警戒を強めている。日本の野田佳彦財相は9日、「中国が日本国債の購入を拡大している本当の意図が理解できない」としつつも、日本政府は「中国政府と密接に協力し、中国のこの動きの意図を理解するつもりだ」と語った。日本の峰崎直樹財務副大臣は「中国の大幅な日本国債の購入拡大は円高を加速し、間接的に日本経済を傷つける可能性がある。日本政府は中国と問題解決に向け協議していく」との意向を示した。韓国メディアも中国の韓国国債の購入拡大について報道と分析を行っている。
中国の日本国債の購入拡大は円高持続を見越して取った短期的な選択だと業界関係者は指摘する。中国は外貨準備の実際状況に応じて短期的な調整を行い、顕著な外貨準備運用の多元化の傾向と、分配方面におけるバランス重視を示した。
日本の短期債券の購入拡大について、中国が円に対する長期投資を望んでいないことを示している。円はいつでも一転する可能性があるため、今後数カ月は中国が日本国債の購入拡大をする可能性は低いという分析もある。