香港の経済学者、郎咸平氏は上海で25日、「金融危機への対処の4大政策は、投資環境悪化と生産能力過剰の2つの問題を解決できておらず、かえって生産能力過剰に拍車をかけ、中国経済に二番底の最初の兆しが現れている」と述べた。
これは郎咸平氏が「中国経済の分析、投資・財テクの新構想」フォーラムで述べたもの。演説の中で郎咸平氏は、生産能力過剰の現象に何度も触れ、生産能力過剰はすでに全国各地に見られる現象になっていると指摘した。
中央政府は金融危機の発生後、4兆元投資、10大産業振興計画、自動車・家電・建築材料の農村普及、銀行貸付の60%のインフラへの投下の4つの経済救済策を打ち出した。
しかし、郎咸平氏はこれらの政策は根本的な問題解決に至っていないとし、「政府が打ち出したこれらの政策は表面的には内需をけん引したが、本質的には『明日の生産能力過剰で今日の生産能力過剰を消化する』という生産能力過剰の深いブラックホールに落ちている。深刻な生産能力過剰は経済の二番底の兆候だ」と話す。