社会貢献の一環として、いまキーワードとなっているのが環境問題。同グループは省エネや非常に環境にやさしい技術に関する会社やプロジェクトを、ファイナンスを通じて支援している。林常務は環境支援について、中国輸銀および日本の政策投資銀行と組んで、環境改善に向けたプロジェクトを支援する環境ファンドを年内に立ち上げる予定がある、と明らかにした。
このほか、中国における教育関連の社会貢献にも、同グループは近年力を入れている。林常務によると、具体的には(1)対外経済貿易大学との間で金融関係の人材育成を助成することを目的とした「対外経済貿易大学みずほ基金」を1995年に設立し、同大学において日本の金融制度等の講義を実施。(2)世界各国から日本に留学する優秀な学生の奨学援助を「みずほ国際交流奨学財団」を通じて実施し、これまでに延べ97名の中国人留学生の支援してきた。(3)グループ傘下のみずほ証券にて北京大学、復旦大学での寄付講座などを実施。
みずほコーポレート銀行は1979年から中国向け金融セミナー「みずほファイナンスセミナー(MFS)」を行っている。林常務によると、2002年に3行の統合を行う以前から、各銀行が中国業務には特に力を入れており、中国向け金融セミナーを1979年から一度も途切れることなく毎年行っている。卒業生は1000名以上に達しているという。
同行は今年9月にもMFSセミナーを開催したばかり。今回のセミナーでは、いま話題のグローバルな金融環境や日本経済のほか、みずほにおける環境ファイナンスへの取組み、排出権取引、再生可能エネルギー、シンジケートローンや自動車産業の動向などについて説明したという。林常務は「新江東清掃工場や、磯子火力発電所、横浜等の見学が盛り込まれているので、日本の産業や、日本の社会を見ていただき、理解を深めて頂けたと思います」と語った。