中国人民銀行(中央銀行)が金利引き上げに踏み切るとの情報が伝わると、A株市場の投資家の間に強い関心を呼び起こしただけでなく、国際市場でも大きな反響を引き起こした。現在取引が行われている欧州の主要株式市場は、もともと激しい上昇傾向を示していたのが、この情報が伝わると小幅の下落傾向に変わった。ドイツのフランクフルト証券取引所ではドイツ株価指数(DAX)が0.4%低下し、フランスのユーロネクスト・パリのCAC40指数は前営業日比0.71%低下し、英国のロンドン株式市場のFTSE100種総合株価指数は0.69%低下した。
今回の金利引き上げの時期の選択と株式市場に与える影響とについて、投資家の見方はさまざまだ。たとえば、国慶節(10月1日、建国記念日)連休後に市場は急速な上昇傾向を示し、市場への信頼感が目立って回復していたので、この時期に金利を引き上げても、市場にはそれほど影響を与えない、との見方がある。一方、市場は最近の大幅上昇の後、ここ2日間ほどは激しい変動傾向を示し、市場は情報に対して神経をとがらせていたので、この時期の金利引き上げは、投資家の心理に対する圧力になることは間違いない、という見方もある。