市場が最も関心を寄せる問題は、金利引き上げが各主要業種に与える影響だ。中信建投証券の劉献軍研究員によると、このたびの金利引き上げにより銀行の金利差がある程度縮小されるが、金利差が縮小するのは主に中・長期の預金と貸し出しにおいてであり、短期の預金・貸し出しではむしろ金利差が拡大するため、銀行株への影響は各行の資産状況を踏まえて具体的に分析しなければならないという。
英大証券研究所の李大霄所長も次のような見方を示す。このたびの金利引き上げはインフレ観測の管理や不動産市場の調整に重きを置きすぎており、株式市場に変動をもたらす可能性があるが、市場の基本的な方向性に影響を与えることはない。これまでに何度も行われた金利引き上げ後の反応をみると、市場は短期的には上下動するが、中・長期的には引き上げ以前の情勢を維持することがわかる。
「人民網日本語版」2010年10月20日