米週刊誌「ニューズウィーク」のサイトがこのほど「中国の女性は米国の女性よりも『野心家』」と題する研究結果を発表した。それによると、高等教育を受けた女性で「自分には野心がある」と答えた人の数は、米国では3分の1をやや上回る程度だったが、中国では約3分の2に達した。また中国人女性の75%が企業の高級管理職の地位を渇望すると答えたが、米国人女性ではこの割合は50%ほどだった。「成都晩報」が伝えた。
社会や制度の進歩にともない、中国人女性は数千年間に及んだ従属的な地位を脱して、「天の半分を支える」という言葉通りに自らの存在価値を見いだした。中国では、女性の職業上の成功を疎外する制度的な障害はほとんどなく、女性がリーダーになるのはごく普通のこととみられている。ある資料によると、第11期全国人民代表大会に出席した代表のうち女性の占める割合は21.3%に上り、米国議会における女性議員の割合よりも高い。北京大学法学院女性法律研究・サービスセンターが行った調査研究によると、企業のマネージャーレベルでの男女比率は57.9%対42.1%で、おおむねバランスが取れているという。
▽女性が強くなった4つの原因
中国人女性がこれほど強くなった背景には、次の4つの点が後押しとなったことは間違いない。
第一に、現代の女性には強い独立心がある。多くの女性が自分の手がける事業を愛し、伝統的な女性像のように、夫に仕え子どもを育てることを唯一の使命とすることを望まず、努力して職業上の成功を勝ち取り、自己実現をはかることを願っている。
第二に、職業上の男女差別を軽視しない。中華全国婦女連合会(全国婦連)婦女発展部が今年8月に発表した「女子学生の就業・起業状況調査報告」によると、回答者の91.9%が雇用単位に男女差別があると感じており、「常に差別がある」と感じる割合は理系の女子学生が最も高かった。
第三に、高等教育を受けた30-40歳前後の未婚女性(大齢女青年)が増えている。なかなか結婚相手を見つけられないので、「挫折感を味わった」女性たちは賢く、あるいは仕方なく、目を事業へと転じることになる。
第四に、女性は男性と一緒に家庭という重荷を背負わなければならない。多くの地域、特に大都市は生活コストが高く、男性が一人で家庭の重荷を背負うことは不可能で、女性も外でがんばり、力を合わせてやっていかなければならない。よって多くの女性は「野心に燃え」て、より高い職業的地位を追い求めることを余儀なくされる。同調査によると、こうした「野心家」の女性ほど幸福と感じる割合が低いという。
「人民網日本語版」2010年10月20日