商務部対外貿易司の王受文司長は20日、「中国は米日欧向けのレアアース(希土類)の輸出を止めていない。来年の輸出枠については現在検討中だ」とコメントした。「国際金融報」が伝えた。
中国政府は18日以降日本に続き、米国と欧州向けのレアアース輸出を止める措置を取ったとあるメディアが報じた。また、別の報道では、日米の貿易担当官が中国のレアアース輸出政策についてWTO(世界貿易機関)に提訴を考えていると伝えられている。
これに対し、商務部の姚堅報道官はこのほど「レアアースの採掘、生産加工、輸出に対する中国の管理措置は国際規範やWTOルールに適合している。中国側はレアアースの輸出を封鎖手段にはしない。公開資料によれば、中国のレアアースの埋蔵量は3600万トンと世界の36%に過ぎないが、生産量は12万トンと世界の97%を占める。今の採掘ペースだと、中国の中希土と重希土の埋蔵量は15年から20年しか維持できない」と説明した。
今年の中国のレアアース輸出枠は3万トン、内部の構造調整の必要から約30%削減されたと業界関係者は指摘する。レアアースは国家の戦略資源である。輸出量が減少しても、レアアース関連企業は輸出にではなく、国内の加工産業の発展に頼ることができる。
「人民網日本語版」2010年10月21日