人民銀、通貨引き締めシグナル

人民銀、通貨引き締めシグナル。

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発信時間: 2010-11-04 17:59:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国人民銀行(中央銀行)は2日発表した「2010年第3四半期通貨政策執行報告」の中で、今後一定の期間は政策の連続性と安定性とを維持すると同時に、情勢の発展が求めるところに従って、通貨を取り巻く環境が徐々に常態化するよう引き続き誘導していく、との方針を初めて明らかにした。「国際金融報」が伝えた。

人民銀によると、今後も適度に緩和された通貨政策を実施し、政策の連続性と安定性とを維持し、調整の方針を明確にし柔軟性を強化していく。また国内・海外の経済金融情勢の新たな変化に注目して、さまざまな通貨政策ツールを柔軟に運用し、通貨貸出の適切な増加を維持することも必要だという。ある業界関係者は、人民銀のこうした動きから、通貨当局が経済刺激政策の後の常態回帰の準備を始めたことがはっきりうかがえると指摘する。

興業銀行資金運営センターの魯政委チーフエコノミストによると、同報告から、通貨当局が今後の経済成長に楽観的な見方をしつつも、インフレの可能性には相当懸念していることがうかがえる。よって、いわゆる「適度に緩和された」という表現はもはや重要でなく、未来の通貨政策は引き締め傾向になることは明らかだという。

今年8月以来、中国経済は安定した成長ぶりをみせるようになった。第1-3四半期(1-9月)の国内総生産(GDP)成長率は10.6%だったが、9月には消費者物価指数(CPI)が23カ月ぶりに高値の記録を更新し、今なお上昇傾向が続いている。このほか通貨の流動性が高まるという局面も昨年から現在まで続いている。人民銀がまとめたデータによると、今年9月末現在、広義マネーサプライ(M2)は69兆6400億元に達しており、国家統計局が発表した今年第1-3四半期のGDPは26兆8660億元に達するとの推計に基づくと、M2がGDPを42兆7740億元上回ることになる。流動性の持続的な拡大は、必ずや資産価格の上昇をもたらし、インフレ観測を劇化させる。

実際のところ、通貨引き締めシグナルはすでに出されている。先月19日に人民銀は1年満期定期預金・貸付金の金利を0.25ポイント引き上げると発表し、市場から金利引き上げ周期の始まりだと受け取られた。興業銀行の予測によると、人民銀は年初に確定したM2を17%前後とし、貸出金を7兆5千億元にするとの目標を厳守するとみられる。年内にさらに預金準備率を1-2回引き上げる可能性や、金利を1回引き上げる可能性もあり、現在から来年末までに合わせて3-4回の金利引き上げが行われる見込みだ。

「人民網日本語版」2010年11月4日

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