多くの省・市に影響が及んでいる「ディーゼルオイル不足」は、緩和の兆しがないどころか、ますます深刻化している。華東地域と華北地域を襲ったディーゼルオイル不足は全国に広がり、各地でディーゼルオイル価格が全面的に上昇している。
中国商業連合会石油流通委員会が先週公表したデータによると、南部地域で2000店舗以上のガソリンスタンドがオイル不足により営業を停止した。特に広東、江蘇、浙江などの省に多い。これについて廖凱舜アナリストは、ディーゼルオイルの販売を停止したガソリンスタンドはすでにこの数を大幅に超えると話す。
深刻化するディーゼルオイル不足の状況を緩和するため、石油大手2社はディーゼルオイルの供給を増やしている。中国石油天然気(ペトロチャイナ)は、11月の原油加工量を1日当たり過去最高の40万トンにし、ディーゼルオイルの生産量を10月の1日当たり1万トンから16万8000トンに引き上げることを計画している。また中国石油化工(シノペック)は、11月のディーゼルオイル販売量を前年同期比23%増、生産量を同11%増にする方針。
しかし業界関係者は、石油大手2社の供給拡大の効果は限られ、第4四半期の国内のディーゼルオイル供給量は理論的には第3四半期より増加するが、全体的には原油価格の上昇や売り渋りなどの影響を受け、供給は逼迫状態が続くと予想している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年11月16日