中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は16日、「中国世界債務資本市場シンポジウム」の席上で、中国は急成長を続けている新興国への世界ホットマネーの流入圧力に直面しているとし、各方面が国内の物価上昇に注意を払う必要があると指摘した。
周小川総裁はまた、人民銀は政策の方向性、柔軟性、有効性を高め、流動性管理を強化し、マネーサプライ(通貨供給量)と与信の緩やかな伸びを維持するとの方針を示した。
これを受け、当面の物価急上昇傾向を抑制するため、中国では価格規制などの措置が講じられる可能性があるら見られており、人民銀による追加利上げ観測も強まっている。
16日のA株市場は上下を繰り返しながら下降し続けた。韓国銀行の基準金利引き上げにより、市場では人民銀も後に続くのではないかとの懸念が高まっている。アナリストは16日、価格上昇圧力が減退しない中、19日に利上げ敏感期を迎えると見ている。インフレ圧力の高まりにより利上げ観測は引き続き存在し、市場では様子見ムードが高まっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年11月16日