止まらない米国紙幣の増刷 対応に追われる中日韓

止まらない米国紙幣の増刷 対応に追われる中日韓。

タグ: 米国紙幣の増刷 QE2 量的緩和政策

発信時間: 2010-11-18 11:12:48 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米国の量的緩和政策第二弾(QE2)は全世界で大きな反響を呼んでいる。そのホットマネー効果が多くの国の資産バブルおよび為替レートの変動リスクを深刻化させたため、東アジア三カ国の中日韓は、近頃、自国経済を守るための緊急関連措置を発布、その対応に追われた。日本は資産買収計画の拡大、韓国は外国人保有国債に対する14%の税金徴収を復活させることにより、為替レートの激しい変動を押さえ込もうとしている。中国の外貨管理局は海外からのホットマネー流入を防ぐため、新たに7つの外貨管理強化措置を発表した。また、中国中央銀行は10日、預金準備率を引き上げた。これはホットマネー対応の圧力下で政府が取った資金回収措置だと見られている。

米連邦準備制度理事会(FRB)は先週、来年6月までに総額約6000億ドルを投じて米国債を買い足すことを発表した。日本中央銀行の白川方明総裁は、日本はこのような大規模刺激措置を取るつもりはないが、必要があれば、現在5万億円の資産回収計画を拡大するとした。日本銀行は、止まらない円高ドル安に対応するため、11日付で1500億円分の長期国債を買い入れると発表した。

日本銀行が量的緩和政策に続けば、より多くの国のホットマネーが新興国に流入し、その国の高収益資産を購入、最終的には資産バブルと化す。三井住友資産管理股份有限公司は、こう指摘する。日本円は今年に入ってから対ドルレートが15%も上昇し、このまま円高が続けば、日本の輸出に大きな打撃を与え、デフレを深刻化させる。ただ、日本銀行が行動したとしても、その規模は米国より小さいものとなるだろう。

同じくホットマネーの大量流入を防ぐため、韓国与党は10日、早くて来年1月から外国人保有の韓国財政部及び中央銀行の証券に対し、14%の税金徴収を再開すると述べた。Bloomberg Newsは、韓国与党及び立法機関金融委員会金頌熙委員の話を引用し、次のように伝えている。今週末または来週初めにも、議会に外資保有政府公債に対する税金徴収再開法案を提出する予定。金氏は、この法案について資本の流入や流出に対し、予測可能かつ合理的な障害を設置するためのものとしている。「もし我々が今行動せず、成り行きに任せて悪化を食い止めなければ、今後さらに高い障害を設置せざるをえなくなるだろう。」

中国が10日、海外からのホットマネー流入を防ぐため、預金準備率を引き上げたことについて、申銀万国証券は11日、以下の内容の分析報告を発表した。人民元切り上げの予測白熱化や中国の利上げ及び資産回収予期の引き上げにより、大量のホットマネーが中国に流入した。そのため、預金準備率の引き上げによる資金回収の必要性が高くなった。中央財経大学中国銀行業界研究センターの郭田勇主任は『経済参考報』記者のインタービューに対して、こう話した。「中央銀行が再び預金準備率を引き上げるのは、銀行の貸付を引き締め、インフレを抑えるためだ。これは、アメリカのQE2が既に中国の実体経済に大きな影響をもたらしたことを意味している。」

世界中でこの流動性の氾濫を招いた元凶である米国は、大量のホットマネーを含む国際資本がアジア市場に流入している現象について当然のことと思っているようだ。ガイトナー米財務長官は10日、シンガポール紙『ザ・ストレーツ・タイムズ』に対し、次のように述べている。資本のアジア流入について意外に感じることはなく、むしろ、このような流れは理性的かつ合理的で、しかも基本面要因の支持を受けている。また、「世界経済が過去2年半で直面した危機に比べれば、アジアへの資本流入に伴うリスクは小さい。アジア各国は自国通貨の切り上げを、インフレと資産バブルに対応する手段とすべきだ」と述べた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年11月18日

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