北京では近年、衣食や遊びにお金をかける人が増えている。この5年間、北京市の社会消費品小売販売額は平均16.2%の伸びを示し、消費率が初めて投資率を上回り、消費が北京経済の原動力となってきている。中国新聞網が伝えた。
北京市発展改革委員会が23日の報告会で明らかにしたところによると、この5年間の北京市の社会消費品小売販売額は平均16.2%のペースで増加している。09年の社会消費品小売額は05年の1.8倍となる5309億9千万元に達し、投資と消費の関係がひっくり返った。
近年、北京市の最終消費が域内総生産に占める割合(消費率)は年々高まっている。05年の消費率は投資率を1.4ポイント下回っていたが、06年に初めて投資率を抜き、09年には投資率を12.3ポイント上回るまでになった。
売上を伸ばしている消費項目は、自動車、電子製品、金銀・宝石類のほか、文化・娯楽産業などだ。今や北京では多くの家庭で車を持つ時代に入った。都市部のマイカー保有台数は05年の100世帯当たり14.1台から09年には29.6台に、農村部では05年の10台から09年には12台に増加。今月21日の時点で北京市の自動車保有台数は467万台に達し、週1万8千台のペースで増え続けている。
また収入の増加により、金銀や宝石類にも人々の関心が向かうようになった。09年に北京市で販売された金銀・宝飾品の小売額は05年の3.51倍となる120億9千万元、年平均36.8%の伸びをみせた。
北京では今後も市全域のバランスを考え、市の南側やニュータウン、郊外にもデパート、百貨店、大型スーパーなど様々な業態の商業施設が進出するよう取り計らっていく方針。
中国科学院が2010年に発表した「都市競争力青書」によると、北京のショッピング環境の競争力は香港に次ぐと評価され、内陸部では堂々の1位だった。
「人民網日本語版」2010年11月25日