7カ月を要した中国自動車部品業界最大の海外M&A(合併・買収)にようやく終止符が打たれた。太平洋世紀汽車系統有限公司は米国現地時間の11月29日午後、ゼネラル・モーターズ(GM)傘下の自動車部品会社ネクステア・オートモーティブを買収。今回の買収により、同社はネクステアの北米、南米、ヨーロッパ、アジアにおけるステアリングシステムとアクスルシャフトに関する22の工場、6つの事業所、14のカスタマサービスセンターを含む全ての業務を引き継いだ。買収額は未公開だが、4億5千ドルから5億ドルの間と予想されている。買収額が巨額のため、双方は中国、米国、ポーランド、ブラジルなどで独占禁止審査や外国投資審査を受けた。
太平洋世紀汽車系統有限公司は北京亦庄国際投資発展有限公司と北京天宝集団の合弁企業。亦庄国際のサポート、天宝集団の北米自動車市場に関する知識、運営ノウハウ、経験がなければ今回の取引は成立しなかっただろうといわれている。今回の買収は「国有企業が出資し、民間企業が尽力」した典型的な例で、海外M&Aの新たな波が起きるきっかけになるかもしれないと業界関係者はみている。
「人民網日本語版」2010年12月1日