このところ世界の主要経済国が立て続けにCPI(消費者物価指数)を発表している。中国が発表した10月のCPIは前年同月比で4.4%上昇し、物価上昇に消費者が気をもんでいる一方、海を隔てた米国ではわずか1.2%上昇しただけだった。米国が紙幣を印刷しているのにどうして中国がインフレになるのか?重慶晩報が伝えた。
発展改革委員会価格司の担当者はこのほど、投機的なホットマネーの流入、過剰な通貨発行などにより今年は物価が急上昇したと明かした。
▽BRIC4カ国で物価高騰 日米は物価低迷
中国、ロシア、インド、ブラジルのBRIC4カ国が発表した10月のCPIは各国が事前に設定したインフレターゲットを大幅に上回った。なかでもインドの食品価格は52週連続で10%以上上昇し、パニックが起きている。
ロシアでも毎日上昇する物価に不満が募っている。ロシアの社会世論研究センターが行った調査によると、ロシア人が最も関心を寄せている問題がインフレで、物価の上昇が早過ぎると不安を抱いている人が56%に上った。この4カ国のほかに、韓国のCPIも前年同月比で4.1%上昇し、予想外の20カ月ぶり最高値をつけた。
国連アジア太平洋経済社会委員会(UNESCAP)がこのほど発表した報告によると、米国は失業問題、ユーロ圏はギリシャ危機に見舞われ、資本が急速に西側から東側に流入している。ホットマネーの流入によりアジアのインフレ、資産価格の上昇リスクが高まっている。
「人民網日本語版」2010年12月7日