「メイド・イン・チャイナ」製品は、日本のあらゆるところで目にする。しかし、東京の秋葉原電気街だけは例外で、外国製電器製品にとって、秋葉原は「立ち入り禁止ゾーン」だ。中国国内の家電大手ハイアールは、この「立入禁止ゾーン」に入り込み、日本家電市場のシェアを拡大しようと、日本の技術・設計の導入に取り組み始めた。来年には、「Made in CHI-PAN(中日製)」と貼られた洗濯機が発売される。「聨合早報」が報じた。
世界の電器市場で、もっとも参入が難しいのは日本市場という。日本人が洗濯機を購入する際、95%の人は購入対象を日本製品に限定、外国製品には見向きもしない。海外洗濯機ブランドが日本に浸透しづらいのは、日本人が洗濯機に対してとりわけ細かな要求を持っているからだ。機能を重視する以外に、日本の家屋は総じて狭いことから、多くの人はコンパクトで低騒音設計の商品を好む。日本に入っている一部の外国製洗濯機は軒並み「超大型」で、海外メーカーは尾っぽを巻いて退散するしかない。
ハイアールは2002年に日本市場に参入、三洋電器とタイアップし、日本のブランドを拠り所に市場を開拓してきた。ここ数年は、廉価製品を主流とした戦略を展開、日本洗濯機市場シェアは、2009年にようやく3%に手が届いた。
日本のビジネス雑誌「週刊ダイヤモンド」によると、ハイアールはこのほど、最も攻略し難い日本市場でのシェア拡大を目指し、「日本人仕様」という新戦略を打ち出し、山東省にある本社に「日本技術設計」チームを立ち上げた。同チームに在籍する日本人は、ハイアール研究開発チームの主力メンバーとなり、十数人の 現地中国人技術スタッフとともに、ソフトウェア開発とモデル設計に取り組んでいる。
来年、ハイアール製「Made in CHI-PAN」洗濯機が日本市場にお目見えする。ハイアールの新戦略は、日本家電業界に新風を巻き起こすに違いない。ハイアールは、日本市場シェアを現在の3%から今後5年で10%に拡大する販売目標を掲げている。
「人民網日本語版」2010年12月14日