2010年は中国自動車業界にとって、例年と大きく異なる年だった。一年間に中国自動車業界に起きたさまざまな事件を整理すると、中国自動車市場の発展の足跡がうかがえる。こうした事件によって中国市場全体が世界の注目の的となったのであり、どの事件も振り返るに値するだけの意味をもっている。「北京商報」が伝えた。
事件その1:中国自動車市場が米国を抜く
▽ポイント「1800万台」
年初以来、中国自動車市場はほぼ毎月、月間生産・販売台数が30%前後の安定した増加率を維持した。中国汽車工業協会の関係者によると、今年の販売台数は1800万台に達し、前年比32%増加する見込みだ。ここからうかがえるのは、中国が2年連続して生産・販売台数データで自動車大国の米国を抜き、米国がもつ販売台数記録1700万台を更新する見込みだということだ。
▽影響力
長期的にみて、中国自動車市場にはなお巨大な潜在力があるとみなされており、こうした観測により、中国は引き続き多国籍自動車メーカーの人気投資先になることが決定づけられた。
事件その2:北京モーターショーからうかがえる自動車工業発展の道のり
▽ポイント「空前絶後の規模」
4月23日に北京国際汽車展覧会(北京モーターショー)が開幕した。大手国際自動車メーカーが同モーターショーを世界A級国際モーターショート位置づけ、16カ国・地域から2100のメーカーが出展した。出展車両数は990台で、うち世界初登場が89台、アジア初登場が41台、中国初登場が35台、コンセプトカーが65台を数え、史上最大規模のモーターショーとなった。
▽影響力
中国自動車市場は、未来の自動車市場の方向性をある程度左右する能力を備えており、各メーカーは中国でのモーターショーへの出展をますます重視するようになっている。北京モーターショーは自動車産業の未来の発展の道のりをくっきり示すイベントだといえる。