28日に北京で開催された2010年国際レアアース(稀土類)シンポジウムで、国内のレアアース業界は中国稀土工業協会の設立の準備を進めており、同協会は来年5月に運営を開始する見通しであることがわかった。これに対し、AFP通信は、「中国はレアアース業協会を設立することで、レアアースの価格決定権を掌握することを狙っている」と指摘した。
中国工業情報化部の元幹部の王彩鳳氏はシンポジウムの席上で、同協会が今後、中国鉄鋼業協会(中鋼協)のようにレアアース製品輸出における国際価格の決定、輸出割当枠などの面で一定の影響力を発揮し、レアアース産業の健全かつ秩序ある発展に寄与することに期待していると述べた。
中国商務部は同日、2011年第1回のレアアース輸出割当枠を2010年より11.4%減の1万4446トンに決定したと発表した。
これはすぐに国外メディアから批判された。AFP通信の「中国はレアアース業協会を設立することで、レアアースの価格決定権を掌握することを狙っている」との指摘について、王彩鳳氏は「これは事実を無視した、不公平な言い方だ。数十年来、中国は世界に低価格で良質なレアアースを提供し続けており、このような非難は理にかなわない。世界のレアアース産業の長期的発展にとってもマイナスとなる考え方だ」と反論した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年12月29日