▽東部:長江デルタ地域計画、ようやく完成
徐長楽氏によると、今年の地域経済計画の中で最も注目されたのは、何と言っても「長江デルタ地域計画」が承認されたことという。2005年に編纂がスタートした同計画は、実に「早いスタート」を切ったものの、他の地域に抜かれ、遅い完成(ゴール)となってしまった。
国務院が今年5月24日に承認した「長江デルタ地域計画」では、「アジア・太平洋地域の重要な国際窓口」「世界重要現代サービス業・先進製造業の中心」「極めて強大な国際競争力を備えた世界レベルの都市群」といった同地域の戦略的位置づけが明確に行われている。徐長楽氏は、「多くの地域計画の中でも、長江デルタ地域の戦略的地位は最も重要であり、他の地域はとうてい肩を並べることはできない」とコメントした。
「長江デルタ発展地域」が承認される以前に、東部では、「北部湾計画」「珠江デルタ地域計画」「海西区計画」「上海両中心計画」「遼寧沿海経済地区発展計画」「珠海横琴発展計画」「江蘇沿海地区発展計画」「山東黄河デルタ地域高効率生態経済区発展計画」「海南国際観光島の建設発展推進に関する国務院の若干の意見」など、10以上の発展計画が発表されている。
【展望】 北京・天津・河北計画
上海社会科学院都市化発展研究センターの郁鴻勝主任は、「2008年以降、地域を超えた指導意見や計画が続々と発表されている。全体的に見て、そのうち沿岸部の地域計画が約60%を占めている」と指摘した。「十二五」期間中、北京・天津・河北都市圏発展計画など、沿海部地域経済計画のいくつかは、国家戦略に昇格する可能性がある。山東省も「山東半島藍色経済区計画」の国家戦略入りを目指し尽力している。
「人民網日本語版」2010年12月31日