現地時間の7日、首都ベルリンで会談を行った李副総理とメルケル首相。
国務院の李克強副総理は現地時間の9日、ドイツへの4日間にわたる公式訪問を終了し、英国への公式訪問をスタートした。ドイツ訪問中には金融、造船、太陽エネルギー、自動車、繊維機械などの分野で、総額87億ドルに上る契約や合意が調印された。だが李副総理はドイツ側が求めた中国のレアアース輸出の緩和については、これを婉曲に拒否した。「国際金融報」が伝えた。
現在、中国はドイツにとってアジア地域最大の貿易パートナーであり、ドイツは中国にとって欧州地域最大の貿易パートナーであり、2010年の二国間貿易額は1400億ドルを超えた。両国の経済貿易協力を一層深化させることが、李副総理の今回の公式訪問の重要な課題だった。ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、ドイツは中国が政治、経済、外交、科学技術、環境保護、社会などの各分野で対話を進め、中国の完全な市場経済国としての地位を欧州連合(EU)が承認するのを推進する上で積極的な作用をもたらすよう願っていると述べた。
だがレアアース輸出の問題では両国には不協和音が生じた。あるドイツメディアの報道によると、ドイツ経済技術省のライナー・ブリューデレ大臣は現地時間の6日に李副総理と会談した際、中国側に西側諸国のレアアース獲得の困難さを増大させないよう求めたが、李副総理は中国のレアアース輸出政策に対するブリューデレ大臣の懸念に反論した。
李副総理は同日に行われた両国工商界のパーティで次のように述べた。現在、中国のレアアース埋蔵量は世界の約13%を占めるに過ぎないにもかかわらず、供給量は世界の90%以上を占めている。中国は法律に基づいてレアアース開発の秩序を規範化しており、これは生態環境と有限資源を保護し、汚染の被害を軽減するために必要なことであり、またレアアースの長期的で効果的に利用を実現するために必要なことでもある。
「人民網日本語版」2011年1月10日