アナリストは10日、主要通貨の中で、日本円は大幅下落する可能性が最も高いとの予測を発表した。理由は2つあり、まずは食品価格と大口商品価格の上昇によりインフレ圧力が絶えず高まっているため、もう一つは利上げ観測が強まっているためだ。この2つの要因を考慮し、投資家は日本円資産を手放す可能性が高い。
まず、巨大なデフレ圧力があるため、日本は金融緩和策を引き続き実施することが予想される。日本国債と米国国債の利回りの差は、円の対ドルレートを押し上げる重要な要素となっているが、日本が金融緩和策を引き続き実施すれば、両国の利回りの差が円を押し上げる力は弱まることになる。
日本の総務省が発表した統計によると、日本の2010年11月のコアCPIは年率換算で0.5%低下し、21カ月続けて低下となった。そのほか、続く円高により輸入価格も下がり、対GDP比60%の個人消費に改善は見られない。
したがってアナリストは、日本が2012年度、つまり2013年3月末までにデフレを脱却するのは難しいと見ている。