2010年世界の自動車販売台数は7200万台に達し、2009年の6500万台から11%増加した。世界各国の自動車販売状況と同じように、各自動車メーカーの2010年の販売台数も増加傾向を見せ、2009年の販売台数下落とは対照的となった。
すでに販売台数を発表した自動車メーカーの中で、韓国の現代起亜が最高の伸び率(前年比24%)を記録した。ルノー・日産、フォードの販売台数はまだ発表されていないため、自動車販売台数世界4位がどのメーカーになるかは今のところ分からない。そのほか、ゼネラルモーターズ、フォルクスワーゲン、プジョーシトロエングループ、クライスラーなどの販売台数の伸び率は11%の業界平均水準を越えた。
トヨタ、3万台差でGMを抑える
2007年にトヨタがゼネラルモーターズ(GM)を抜いて、世界のトップになって以降、世界のトップ争いはトヨタとフォルクスワーゲン(VW)の一騎打ちとなり、GMは忘れられたかのようだった。しかし、腐っても鯛、GMはやはり世界自動車販売台数トップを狙う実力者なのである。1月24日、トヨタとGMは申し合わせたかのように2010年の販売台数を発表。トヨタが842万台でトップを守り、GMは839万台で2位となった。その差は3万台だったが、3万台とは、GMの全世界における一日の販売台数に相当する。その意味でGMは「惜敗」だったといえる。2009年、連邦破産法適用申請をしたGMの販売台数はわずか748万台であったが、1年の間に販売台数を100万台近く伸ばした。また、2009年、GMとトヨタの差は33万台であったが、2010年には3万台にまで差を縮めた。その点からみると、GMは「名誉ある敗北」だったといってもよいだろう。