2つの原動力が株式市場をけん引
欧米経済の回復傾向が顕著であることや、中国製造業の回復、国内におけるインフレ懸念ることなどの要因により、今年初頭、非鉄金属・化学工業・鉄鋼・建材などの商品価格が軒並み上昇した。製品価格の上昇から利益を得た結果として、A株市場におけるセメント・非鉄金属・鉄鋼・化学工業などのセクタは資金的な支持を受け、回復的上昇傾向が見られた。春節後には、鉄鉱石原料の価格上昇と需要拡大が予測されたことから鉄鋼市場は引き続き上昇し、鉄鋼価格上昇に起因する鉄鋼株の段階的上昇と予測株価の上方修正が見られた。
世界経済の回復はますます需要を刺激しており、末端市場の拡大が徐々に上流の原料市場を活性化しつつある。化学工業セクタでは、44の銘柄が1月に上昇を見せた。また、気温の上昇によりて工場の稼働率が上がったことにより、化学工業銘柄の価格も緩い上昇傾向にある。このほか、フッ素化合物製品価格の大幅な上昇と、蛍石の採掘が規制される懸念が重なって、三愛富・多弗多・巨化股份などの関連株も上昇傾向である。化学肥料関連の興発股份・湖北宣化・華魯恒昇なども同じく上昇傾向にある。
非鉄金属市場価格も全世界的に、アメリカ経済の着実な回復に押される形で継続的な回復が見られる。また、国による備蓄や資源有効利用の強化や、戦略的資源への重視という面からも支えられ、非鉄金属市場は今後も上昇傾向が続くと期待できる。株価の上昇と業績の向上とは切っても切れない関係にあることは言うまでもないが、工業機械・非鉄金属・化学工業・セメントなどの業界はみな2010年の業績が伸びており、例えば工業機械は年報予測が良好だったため、予測株価と成長見込みも良好である。また、資本運用を活発化させている企業も一部にあり、それらは年報でも一際優れた成績を報告している。商品価格の上昇と業績の向上によって段階的にもたらされる投資機会を逃さないよう、投資家にはお勧めしたい。(作者:西部証券 張煒玲)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年2月21日