中国、個人所得税の基礎控除額を引き上げへ

中国、個人所得税の基礎控除額を引き上げへ。

タグ: 中国 個人所得税 基礎控除額

発信時間: 2011-03-03 17:50:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

国務院の温家宝総理は1日、国務院常務会議を開催して、「中華人民共和国個人所得税法修正案(草稿)」を審議し、原則として可決した。「上海証券報」が伝えた。

会議では、所得分配における税収の調節作用を強化し、中・低所得層の税負担を一層軽減するために、個人所得税法を修正し、給与所得の課税最低限を引き上げ、所得税率の段階を調整するとともに、個人事業者の事業所得、請負事業やリース事業による所得の税率の段階を相応に調整する必要があるとの見方が出された。そこで会議では、修正作業を経た草案を国務院経由で全国人民代表大会常務委員会に提出して審議を仰ぐことを決定した。

会議では課税最低限をどのくらい引き上げるかは明らかにならなかったが、全国政治協商会議の鄭新立委員は2日、3千元が適切との見方を示した。

これまで2回にわたって行われた個人所得税改革に比べて、今回の改革は課税最低限の引き上げの必要性を明らかにするだけでなく、給与所得税率の段階を調整する点に特徴がある。

給与所得の段階は9段階から6段階に減り、各段階の幅が拡大する。財税の専門家によると、給与所得税率の段階の調整は貧富の差を調節し、低・中所得層の税負担を軽減する上で、大変重大な意義をもつものだという。

現在、中国の個人所得税のうち給与所得に対して行われている9段階の超過累進税率では、税率には5-45%の幅がある。課税限度額の500元を超えた所得について5%の税率が適用され、500-2千元の所得には10%の税率が、2千-5千元の所得には15%の税率が適用される。月収7千元のサラリーマン世帯には、15%という高い税率が適用され、こうした制度設計はすでに国民の所得水準に釣り合わなくなってきている。

中国社会科学院(社会科学アカデミー)財貿経済研究所税収研究室の張斌主任は「税率5%の上限を5千元に調整すれば、中・低所得層のほとんどが所得の5%を納めるだけでよくなり、その税負担をはっきりと引き下げることが可能になる」と話す。

「人民網日本語版」2011年3月3日

 

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