南部スーダンが独立すれば、7月9日以降、外資系石油企業は南部スーダン政府と北部スーダン政府それぞれと契約を締結しなければならなくなる。また、国が2つに分かれたことで、利益衝突が起きるのは必至である。
スーダンに駐在する中国石油の関係者は次のように述べた。「中国石油は現在1/2/4ブロック、3/7ブロック、6ブロック、15ブロックで投資事業を展開している。また、ハルツーム石油精錬工場、ハルツーム石油化学工場、1/2/4ブロック、3/7ブロック、6ブロックにおけるパイプラインの建設にも投資している。中国石油の石油基地は北部と南部の境界付近に位置しており、現在のところ、先行きは不透明である。」
また、南部スーダン独立後、中国にはアメリカ、ヨーロッパ、アジア諸国との利益競争が待っている。上海国際問題研究院西アジア・アフリカセンターの張春副研究員は、最近発表したレポートの中で、「アメリカは南部スーダン独立の最大の支持者であり、今後大きな見返りを得る可能性が非常に高い。また、ヨーロッパの石油企業、サービス企業、商社などはまだスーダンから撤退しておらず、南部独立後、アメリカを越える勢いで開発を進めると見られる。アジア諸国の内、インド、マレーシア、シンガポールなども南部スーダンの油田に出資しており、そして、日本は現在、ケニアに延びるパイプライン建設について南部スーダン政府と交渉中である」と指摘した。