▽自動車産業:
日本は自動車輸出大国だ。地震は日本の自動車産業にも深刻な被害を与えただろうか。
長江証券研究所の劉元瑞研究員の指摘によると、今回の大震災が消費心理に与える影響や自動車の購入ニーズに対する影響により、日本国内で自動車の消費が増加する一方、海外市場では短期的に完成車や関連部品が不足して市場シェアが低下するといった現象が起こる可能性がある。輸出依存度の高い企業ほど大きな影響を受けるという。
劉研究員は「中国自動車産業の短期的な消費構造に影響し、日系企業の部品の中国国産化プロセスを加速させる可能性がある。短期的にみれば、ドイツ車や韓国車が主に恩恵を受ける製品になるとみられる。次に、国産化率の上昇プロセスの加速については、日系のシステムにおける中核部品の提供企業に注意する必要がある」と話す。
謝アナリストによると、日本の自動車企業は部分的に打撃を受けたが、日系自動車メーカーの工場の多くは世界に分布しており、日本国内だけにあるわけではない。よって影響があったとしても短期的なものだという。
謝アナリストは、最も強い影響を受けるのは鉄鋼産業であり、中国の鉄鋼産業にとっては直接的な好材料だと指摘する。
中欧基金管理有限公司の臘博研究員によると、長期的にみて、中国の輸出ニーズや大口商品ニーズにとっては好材料になる。日本はエネルギー消費大国であり電子製品、自動車、部品の供給大国であり、地震は短期的には国際大口商品市場、電子市場、自動車市場の需給バランスを崩すが、長期的には大口商品のニーズやその他のインフラ建設と関連する原材料のニーズが拡大することになるという。
「人民網日本語版」2011年3月15日