3月22日、リビア首都トリポリ、爆撃を受けた海軍工場の跡にいる作業員。
世界の経済復興に暗雲
日本とリビア、両国の面積は小さく、人口も多くないが、世界経済に占める役割は大きい。日本の製造業の世界経済における地位はずば抜けており、世界供給チェーンの肝心な一部である。そのインフラ設備が損害を受ければ、供給チェーンもダメージを受ける。世界の携帯とコンピューターチップの40%、半導体の20%は日本が生産している。また、地震の被害が深刻な東北地方沿岸部には、自動車・原発・石油化学工場・半導体工場などの重要な産業工場が集まっていた。
専門家によると、日本は震災後の復興に向けて資金を集めている。これにより、世界の資産の投売りに拍車をかける可能性があり、世界経済へのデメリットは大きい。
しかし、世界銀行の高級副頭取、主席経済専門家である林毅夫氏は「日本の地震は、中国を含む世界の経済に悪影響をもたらすが、それは短期的なものだ」と指摘する。