日本の大地震と原発事故は、多くの多国籍企業の日本からの脱出を招いた。香港を今後1,2年の中期的な「避難場所」にするつもりところも少なくない。香港の専門家は6日、「アジア地域では、香港が比較的十分に発展が進んでいるため、ここを営業拠点とする企業は多いはずだ。香港はこの新しいチャンスを掴むべきである」と述べた。
香港中文大学工商管理学院市場学科の蘇麗文助教授は、「災害が発生した後、メーカーの倒産や再編が起こることが多い。しかし、これは新たなビジネスチャンスであり、香港にはもともと多国籍企業が多く、発展のレベルや速度も常に他をリードしてきた。この機にチャンスを手にすることができるはずだ」と述べた。
新しく就任した香港特別行政区入境管理局の陳国基局長は、「日本で地震が発生した後、日本の外国籍社員が香港で働くことに関する問い合わせが、既に600社あまりの多国籍企業から寄せられている」ことを明らかにした。従来であれば、審査には4~6週間ほどかかるが、これら欧米のハイレベル人材が他地域に流れてしまわないように、入境管理局は「特別処置」を取り、2日以内で認可を出し、「エキスパートの吸収」を急ぐ。3月17日~31日までに270件の認可を出し、認可を得たのは主に金融や投資関係のCEO、副総裁、アナリストなどのエキスパートである。