日本メディア、「中国が地球を食い尽くす」 食糧価格高騰は誰のせい?

日本メディア、「中国が地球を食い尽くす」 食糧価格高騰は誰のせい?。

タグ: 食糧価格 高騰

発信時間: 2011-04-18 14:33:37 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

世界が新たな発展問題を抱えると、いつも何の根拠もなく、「中国脅威論」が浮上する。最近の世界的な食糧の価格高騰で、またもや中国が引っ張り出された。いわゆる、「食糧備蓄増加による価格刺激」説や「インフレ転嫁による食糧価格高騰」説、「食糧消費拡大による食糧価格上昇」説などだ。まるで中国人が口を開けば、世界中の食べ物がなくなってしまうかのようだ。日本の雑誌「SAPIO」は注目を引こうと、「中国が地球を食い尽くす」とまで言っている。

科学技術がいかに進歩しようと、農業は自然と非常に密接な関係をもつ産業だ。近年の極端な天候頻発により世界の農業が被害に遭い、国際的な食糧の価格高騰を招いている。昨年は小麦の国際価格が45%近く上昇、その主な原因は自然災害といわれている。ここ数カ月、記録的な天候が20カ国を席巻し、世界の5分の1の土地が被害にあった。ラニーニャがアメリカ大陸を襲い、米国、ブラジル、アルゼンチンなどの食糧生産大国で旱ばつによる被害が相次ぎ、食糧市場に実際或いは心理的な衝撃を与えている。こうした基本的な事実を無視することはできない。

政策をはじめ、マスコミによる誇大宣伝など人為的な要素も世界の食糧価格高騰の要因となっている。国連食糧農業機関(FAO)の専門家によると、国際金融危機によって欧米など世界の重要な食糧生産国で金融緊縮が行われ、食糧生産の運用資金が減り、農業技術投資に直接影響、作物の植付面積と生産量に打撃を与えたという。米農業省は昨年初め、トウモロコシの増産を予測していたが、秋には減産を突然発表、それによって世界のトウモロコシ価格が急騰した。ところが年末には奇跡的に増産し、米国が大もうけする結果となった。

こうした食糧の構造的な問題がずっと解決されないままでいる。近年、米国は60億ドル、欧州は40億ユーロのバイオ燃料への補助金を毎年投入している。米国産のトウモロコシの40%はバイオ燃料に用いられ、多くの耕地を占有している。「車と人の食糧争い」が世界の食糧の供給問題を悪化させ、食糧価格を押し上げている。

世界の食糧価格高騰を、中国或いは一部の国のせいにするのは大きな間違いだ。中国は5億トン以上の食糧を生産しており、食糧の自給率は10年連続95%以上を確保している。一人当りの食糧占有量は世界の平均レベルを超え、食糧備蓄は安全警戒ラインを大きく上回り、自国を養うことができる。

食糧問題は発展問題であり、総合安全問題にも絡んでくる。食糧の価格高騰は津波のように、貧困混乱を巻き起こし、安全面の脅威となりかねないため、世界の食糧問題をいち早く解決しなければならない。長期的な食糧価格の高騰が予想されるなか、問題を転嫁し、根拠もなく非難することはなんの問題解決にもならない。こんな時だからこそ、共に協力し合い、対策を立てることが唯一の解決の道となる。

「中国網(チャイナネット)日本語版」2011年4月18日

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