日本の大地震が世界の自動車業界に影響をおよぼしたことにより、業界関係者は今年の自動車市場の成長予測を下方修正している。
J.D.Powerアジア太平洋地区自動車市場研究主管の曾志凌氏は21日、第三回世界自動車部品産業サミットで、日本の地震により主要部品の減産が実施されたため、今年の自動車市場は成長が大幅に鈍化すると述べた。楽観的な予測では、販売台数は8~10%増の2000万台まで伸びるが、震災前の予想販売台数2500万台には届かないという。
震災前、自動車業界では、今年の自動車市場の成長率は11~15%になると予想されていた。
サプライヤーチェーンがストップしたことで、中国の第2四半期の自動車販売台数は30万台減少、とりわけ中級車市場における日系車は苦しい置かれると見られている。業界関係者は、大地震により日系中級車の市場地位は揺らぐとの見方を示した。2010年中級車販売台数ランキング第3位の東風日産「ティアナ」のV6エンジンと主要部品は日本の被災地で生産されている。トヨタ「カムリ」やホンダ「アコード」なども今後一定期間、地震の影響に苦しむと言われている。
東風日産部品買付部門の秦華主任は上述のサミットにおいて、「東風日産は地震の影響をうけた部品の代理サプライヤーを探しており、新しいサプライヤーにライセンスを発行している」と述べた。調べによると、一汽トヨタ、広汽トヨタなどの自動車メーカーも新しいサプライヤーにライセンスを発行し始めているという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年4月22日