世界銀行が17日に発表した報告書「2011年世界の成長の地平線--多極化:新しいグローバル経済」によると、2011年から2025年の間、新興経済体の年平均成長率は4.7%に達することが予想される。先進経済体の年平均成長率は2.3%にとどまる見込みだが、それでもなお先進経済体はグローバル経済の中で主導的な位置を占め、ユーロ圏、日本、英国、米国が世界の成長を推進する上で中心的な役割を果たすとみられる。
同報告によると、2025年にはブラジル、中国、インド、インドネシア、韓国、ロシアの6つの新興経済体で世界の成長の半分以上を担うことになる。これらの経済体は国境を越えたビジネス取引や金融取引を通じて、低所得国の経済成長を後押しするという。
また同報告によると、これからの国際通貨システムは単一通貨によってまとまるものではなくなるという。報告の主筆者の一人である世界銀行の発展情勢研究部門のマンソール・ダイラミ主管は、今後約10年間で、中国の経済規模や企業、銀行は急速にグローバル化する見込みで、2025年には世界の通貨システムは米ドル、ユーロ、人民元を中心とする多様な通貨が併存したものになる可能性があるとの見方を示す。
「人民網日本語版」2011年5月19日