アジア最大の電力会社である東京電力が5月20日に発表した2011年3月期連結決算は、福島原発事故の影響を受け、1兆2473億円(153億ドル)の赤字となった。昨年同時期の決算は1338億円の黒字だった。
これは、金融機関を除く日本企業では過去最大の赤字である。これまでは、NTTが2002年に計上した約8350億円が最大だった。
原発事故の補償負担規模が不透明なため、東電は2012年3月期の業績予想は開示しなかった。原発事故の被害者への損害賠償(補償)額はまだ不明だが、アナリストは、原発事故が解決されなければ、東電の賠償総額は250億ドル~1300億ドルになると予想している。