国家電力監管委員会は23日、電力使用のピークに入る6月から夏場にかけて、最大で3000万キロワットの電力不足が発生する可能性があると発表した。
「今年はここ数年で最も厳しい一年となる。電力不足は史上最も深刻だった2004年を上回るだろう」国家電網公司の帥軍慶副総経理はこのように予測した。帥軍慶氏によると、国家電網が管理する26の省だけで3000万キロワット前後の電力が不足、その内、北京市、天津市、唐山市、河北省、上海市、江蘇省、浙江省、安徽省、湖南省、河北省、江西省、重慶市などの地域で最も深刻になるという。
中国では現在、価格高騰により石炭の供給が減少している。帥軍慶氏は、「電力用石炭の供給が改善されない場合、夏場の電力不足はさらに深刻になり、不足は3000万キロワットから4000万キロワットに拡大するおそれがある。また、電力不足は華北地区、華東地区、華中地区に集中するだろう」と述べた。一方、東北地区と北西地区に関しては、それぞれ1300万キロワット、1400万キロワット電力が余るとした。
「現在、華東と華中の一部の省ではすでに、工業企業への電力使用制限を実施している。夏場ピークを迎えるころには、電力使用制限の範囲はさらに拡大されるだろう」帥軍慶氏はこのように述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月24日