2010年末の中国の「その他の投資」の項目の負債額は6373億ドルで、前年末より1957億ドル増加し、増加幅は44.3%に達した。これについて丁志傑氏は、外貨準備高が3兆ドルもある国で、機関と企業が外からドルを借り入れるというのは非合理的で、変える必要があると指摘する。
「スティグリッツの非安全圏」
あるアナリストは次のように見ている。中国の債権国としての地位は防御的な側面をもった「官制債権国(対外投資は貯蓄資産を主な形式とする)」で、主体的な「個人債権国(対外投資は直接投資を主体とする)」でないため、中国は「スティグリッツの非安全圏」に陥っている。「スティグリッツの非安全圏」とは、新興国が貿易黒字を政府の外貨準備に転換させ、収益率の低い米国債を購入して米国資本市場に資金を回し、米国はさらに資金を新興市場に投資して高額のリターンを得るというものだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月1日