中国社会科学院が6月1日に発表した『商業青書』によると、向こう5年間に伸び率は15~17%を維持した場合、中国の社会消費財小売総額は2015年に27兆4000億元に達する見通しであることがわかった。価格要素を考慮しなければ、そのときに中国の消費規模は2010年の1.7倍になると見られる。国家統計局の統計によると、2010年の社会消費財小売総額は15兆7000億円だった。
社会科学院がこのような予測を出す前に、中国の消費はすでに長年にわたる増加を続けている。2006年から2010年までの社会消費財小売総額の年平均伸び率は18.1%に達し、1980年から現在までを見てみると5年ごとに倍になっている。
投資と外需の伸び率はもっと大きいが、消費率(消費がGDPに占める割合)は「第6次5カ年計画(1981~1985年)」期の6.4%から「十一・五(第11次5カ年計画、2006~2010年)」期には一時49.2%まで下がった。投資や外需と比べると、消費の経済をけん引する力は弱い。『青書』は、消費は中国経済の主な原動力ではないとしている。