消費率の低下と対比関係にあるのは、投資の急増だ。特に2009年、金融危機に対処するため、中国の経済成長は投資によるけん引に頼った。中国社会科学院財政・貿易経済研究所の荆林波副所長は、2~3割の投資伸び率が今後も長く続くのは難しいと見ている。投資のほか、中国の経済成長は過度に外需、国際市場に依存している。国際金融危機において、中国経済、特に外向型経済の沿海都市の損失は比較的大きかった。
『青書』は、政府による経済発展モデルの転換に伴い、国内消費は中国の経済発展の主な原動力になっていくとしている。
中・高級消費者の増加に伴い、中国の贅沢品市場も大きな潜在力を発揮すると見られる。『青書』によると、世界の有名贅沢品ブランドの多くがすでに中国市場に進出しており、上海、北京、広州などの経済が発達した一級都市のほか、二級都市や三級都市でも急速に売上げを伸ばしている。
『青書』は、中国の消費の増加には巨大な潜在力があると同時に、中国が「消費主導型」経済の構築を近いうちに実現するのは難しいと強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月2日