国際金融協会(IIF)は6月1日、2011年に新興国に流入する資本は1兆410億ドルに達し、2012年には1兆560億円に達するという予測を出した。中国は国際資本の最大の流入先となり、その規模は新興国への流入資本の4分の1に上るという。
IIFの報告によると、2010年に新興国に流入した民間資本は、同年1月の予想より800億ドル多い9900億ドルだった。また、中国とブラジルへの流入が予想を大きく上回ったため、2011年の予想も今年1月の予想より800億ドル引き上げられる。一方、エジプトは情勢不安定により資本が外に流れた。
報告の「資本」には、対外直接投資(FDI)のほかに株式市場に投資された外資、銀行間の資金移動も含まれる。2008年以降、中国は世界の民間資本の最大の流入先となっており、2010年から2012年の民間資本流入額は2500億ドル前後でブラジルの2倍弱、インドの3倍弱に達する。