京滬高速鉄道(北京-上海)が赤字計上? 最高時速の真偽は? 京滬高速鉄道の開通日が迫る中、さまざまな疑問の声が寄せられており、中国鉄道部(以下「鉄道部」)に対する圧力が増している。鉄道部は28日に「京滬高速鉄道記者会見」を開催し、数名の専門家を招き以下の疑問に回答した。
疑問:京滬高速鉄道は黒字計上が可能か。
回答:投資回収を基本とし、少額の利益を得る。
すでに開業した高速鉄道の経営状況について、これまでも疑問の声が寄せられてきたが、京滬高速鉄道も例外ではない。鉄道部政治部副主任、宣伝部部長である王勇平報道官は、「京滬高速鉄道のフィージビリティスタディ報告書での総投資額は2209億元(約2兆7500億円)となっている。投資回収を基本とし、少額の利益を得る。周知の通り、鉄道は暴利をむさぼる業界であってはならないが、長期的な赤字に陥るわけにもいかない。長期的な赤字に陥れば、持続可能な発展を実現することができず、最終的には国民の足に影響が及ぶことになる」と指摘した。
王氏の説明によると、現在開業している京津都市間鉄道(北京-天津)、武広高速鉄道(武漢-広州)、滬寧都市間鉄道(上海-南京)は順調に旅客数が増加しており、当初の予想通りの経済的利益をあげているという。
また、京滬高速鉄道の開通により、既存の貨物運送能力を増強させることができる。開通初期、京滬高速鉄道は定時貨物列車を20本以上(1日平均で2400両、約14万トンに相当)増発し、年間貨物運送能力は約5000万トン増加する。これにより、貨物車両のラインナップ豊富化、貨物運送のサービス向上、運送能力の増加を促すことができる。
王氏は、「中国は今後数年間で『四横四縦高速鉄道網』を構築し、高速鉄道の規模の経済効果が現れる見通しだ。特に京滬高速鉄道は、人口が密集し経済発展が著しい中国東部に位置している。我々は京滬高速鉄道の経済効果を楽観視しており、自信を持っている」と力強く語った。
「人民網日本語版」2011年6月28日