財政部財科所の賈康所長は「ぜいたく品の関税を引き下げても、ぜいたく品の価格が下がるかどうかはわからない。世界的なブランドは、戦略として高価格を維持しているからだ」と述べる。また、劉尚希副所長は、「内需拡大とは中国製品の消費拡大を目指すものであり、輸入製品ではない」とし、ぜいたく品の関税を引き下げても外国の経済成長を牽引するだけだとの見方を示す。
商務部研究院の李健則研究員は「国外の中高級日用消費財の輸入は、国産商品の品質を向上し、消費者の需要を満たす上でも意義がある。例えば、中国産の粉ミルクに相次いで品質上の問題が発見されたが、粉ミルクの需要は非常に大きいため、国内消費者は様々な手段で国外から購入するしかない状態だ。しかし、多くの外国製粉ミルクが国内で販売されるようになれば、消費者の悩みが解決すると同時に、中国産粉ミルクの品質向上も促進されるだろう」と述べる。
今のところ、比較的で現実的で実現可能な方法としては、ぜいたく品を細分化し、その中で個別に減税するという方法がある。ビジネス評論家の周世倹氏は、「輸入関税を引き下げるべきなのは、人々が日常的に使う消費財だ。ヘアカラーなどの一般的な商品はぜいたく品のリストからはずし、輸入関税を引き下げるべきだ。高級商品の一部に関しても、輸入関税を適度に引き下げるべきだが、人々の生活に密接に関わる一般消費財の輸入関税は、さらに大幅に減税すべきだ」と指摘する。
「人民網日本語版」2011年7月5日