李氏は、転換点が2014年に現れるかもしれないことの理由を分析した際、この時期に中国の多くの問題が露呈するためだと語った。例えば地方の資金調達機関の清算が徐々に広まり、2014年には債務返済のピークに達する。2009年は融資枠が最大の年で、5年の融資が多数を占めるからで、しかも地方債務はおそらく10兆元前後ある。この他に、国際的に「超高層ビルの呪い」現象、すなわち、最も高いビルが完成した際、景気の後退(リセッション)がみられ、株式市場に暴落が生じるというものがある。そして2014年は上海陸家嘴に位置する、中国で最も高いビルが完成する時で、このビル完成後、全国でさらに5―6棟の超高層ビルが建てられるが、どれもこのビルほど高くはない。
李氏はまた次のように指摘している。経済の反落の時がまさにモデル転換の好機で、中国経済にはモデル転換が必要だが、このモデル転換は産業の全面的な高度化だ。ますます多くの企業がコア技術をもつ必要があり、比較的高いハードル(参入条件)でこそ生き延びることができ、技術含有量がわりと低く、粗利益率が比較的低い小企業はこの過程で淘汰(とうた)される。中国経済のモデル転換は既に語られて15年になる。これは一つの非常に長い過程だが、この数年、転換は比較的速いかもしれない。目下中国の小企業は5000万社あり、毎年100万社のスピードで増加している。この過程でコア技術、専門能力、科学技術含量を有する小企業の経営は比較的良好だが、競争力の強くない多くの小企業は無論淘汰もされる。
(新華網日本語=中国通信社) 2011年7月10日