味千ラーメンの潘慰会長 |
中国で450店舗以上を展開する日本のラーメンチェーン店「味千ラーメン」(本店熊本市)は、煮込み豚骨スープの一件により前途に暗雲がたれ込めている。味千ラーメンは26日、豚骨スープに含まれるカルシウム量の表記に誤りがあったことを正式に認めた。これにより香港証券取引所に上場している味千(中国)持ち株有限公司の株価は8.29%値下がりし、時価総額15億香港ドル(約149億円)が一日で消失した。味千ラーメンの潘慰会長も個人資産7億1800万香港ドル(約71億円)を瞬く間に失った。「北京晨報」が伝えた。
味千のラーメンは実際には専用の粉末と調味料から作られているという説について、味千ラーメンはこれを否定した。だが味千ラーメンが取った一連の措置から、後ろ暗いところがあるのがうかがえる。味千ラーメンは26日、サイトから製品の栄養に関する説明を削除し、また店舗に置かれたメニューの豚骨スープのカルシウム含有量に関する説明部分は白い紙が貼られて読めなくなった。
味千ラーメンはサイトを通じてカルシウム含有量の宣伝に誤りがあったことを認め、味千ラーメンのスープのカルシウム含有量についてのミスは、濃縮スープを希釈する際の計算方法に誤りがあって生じたもので、すでに修正を加えたとしている。味千中国本部が提供した中国烹ニン協会美食栄養専業委員会作成の報告によると、濃縮スープのサンプルのカルシウム含有量は100グラムあたり485ミリグラムに上り、希釈した場合の一人前当たり含有量は48.5ミリグラムで、宣伝にうたっていた360ミリグラムのわずか7分の1にとどまる。