オーストラリアのレアアース生産最大手ライナスはこのほど、西オーストラリア州にある豊富な埋蔵量を誇るマウントウェルド鉱床の採掘に着手した。同国メディアは、この鉱床は2013年に世界のレアアース需要の14%を供給し、中国とのレアアース市場における競争でオーストラリアは優位に立つと見ている。また、日本は同鉱床の最初の顧客となるだけでなく、株式を保有し、レアアース供給の「持続的な安定」を求めている。
オーストラリアの科学技術サイト「CNR」は8月8日、2010年の世界のレアアース供給量13万4000トンのうち95%は中国が生産したものだが、その後に中国が輸出割当枠を削減したため、レアアース価格は大幅に上昇したと伝えた。マウントウェルド鉱床が世界で注目されているのは、中国以外の国にあるためだ。同鉱床のレアアース埋蔵量は20年分とされている。第2期工事の終了後、年間生産量は2万2000トンに達し、世界のレアアース市場におけるシェアは14%に拡大する見込み。
報道によると、中国以外の国にあり、埋蔵量が豊富なため、マウントウェルド鉱床はレアアース消費大国である日本の注意を引き付けている。ライナスは昨年9月、最初の供給先となる日本企業と契約を結んだ。海江田万里経済産業大臣は今年2月、オーストラリアのクレイグ・エマーソン貿易大臣と会談を行い、レアアースの安定した供給を維持するよう求めた。日本の三菱UFJフィナンシャル・グループは先月、約3億2400万ドルでライナスの株式9.99%を取得。また、在オーストラリア日本大使はマウントウェルド鉱床の定礎式に出席した際、「日本にとって、レアアースの供給源の多様化はますます重要になる」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年8月9日